いしまる家で暮らす6匹のねこさんたちを保護したときの経緯と他にも保護、引き取った猫さんを紹介します。

6匹の性格の話はこちら。

しろ(2013年9月7日生まれ[推定]、オス)。くろ(2013年9月7日生まれ[推定]、メス)。

初めて一緒に暮らすことになった猫さんは、しろちゃんとくろちゃんの2匹です。白猫と黒猫ですが、きょうだい猫です。お母さん猫は、お外で暮らす白いおばあさん猫だったようです。2匹のきょうだいを残して消えてしまいました。お父さん猫はお外で暮らす大きな黒猫なのではと思っています。

2013年9月中旬、当時使っていた建物の裏の茂みからミーミー鳴く声が聞こえてきて、生後7〜10日頃に2匹を保護しました。そこから3〜4時間おきにミルクとトイレのお世話をして、乳児期に死なずに大きくなってくれました。

ものくろ(通称:もーちゃん、2014年6月生まれ[推定]、メス)

しろちゃん、くろちゃんが生後半年を過ぎた頃に繁殖行為に近い行動をとるようになり、きょうだいでも繁殖することを知りました。ものすごく仲良しの2匹の子猫が生まれたらどんなにかわいいだろうと思うこともありましたが、いろいろと調べて考えて、しろちゃんには去勢手術を、くろちゃんには避妊手術をしました。

その後、2014年6月、建物の裏の駐車場でひとりで鳴いていて保護したのが、生後1ヶ月頃の3匹目の白黒猫・もーちゃんでした。

保護直後に小さな穴から床下に逃げ込んでしまい、床に穴を開けて「母猫が子猫を呼ぶ動画」の音を使って、家の中で捕獲器を使って、再度保護するようなこともありました。

当時、猫さんたちと一緒に暮らしていた建物は元写真店で、商店街に面して1階はガラス張りでした。しろちゃん・くろちゃんの2匹がいることは、前を通る方にもよく知られていて、もーちゃんが現れた時には「2匹の子どもかと思った」とよく言われました。

しま(通称:しまたろう、2014年9月生まれ[推定]、オス)

2014年9月、建物の裏から子猫特有のミャーミャーという声が聞こえてきて探してみると、なんとビル3階の出窓の屋根の上から落ちそうになっている子猫の救援信号でした。鳴き声に集まった近所の猫好きたちでどうしたものかと話をして、近所の消防署に助けを求めてハシゴをかけてもらったり、下で広げた毛布で受け止める準備をしたりする中で、結局、ハシゴの音に驚いて子猫は階段のほうに渡しておいた木の板を伝って出窓の上から階段のほうへ逃げることができました。そのとき保護したのが、生後1ヶ月頃の4匹目のキジトラ・しまちゃんです。

保護直後のしまちゃんは、人間よりも先に猫さんたちに心を開いて、特にしろちゃんを親のように慕っていました。猫さんたちと仲良くしてくれるようになってから、人間とも仲良くなっていきました。

家に慣れてきた頃から人間にとってのあらゆる困りごと(ゴミ漁り、異食、台所あらし、脱走など)をするので、しまちゃん対策を必死で考えるようになりました。

みけ(通称:みーちゃん、2015年5月生まれ[推定]、メス)

2015年8月、近所のエサ場で母猫らしき猫からそっぽを向かれ、小さく丸まっていました。栄養失調と猫風邪のひどい状態で放置されていたため、みかねて保護。弱っていて抵抗も無し。きょうだいらしき猫(生後3〜4ヶ月程度?)との体格差は激しく、その後も食が細いためおとなになっても2キロ台の小柄な猫に。肉と脂肪が少ないからか、寒がり。

来た当初、もーちゃんを母猫のように慕い、もーちゃん側は困惑していましたが、だんだんと慣れていきました。みんなの妹的存在として暮らしています。

2013年から2015年の3年間で5匹の猫たちを、江戸川区平井で保護しました。(現在は保護猫団体の方たちの活動もあり、子猫がバンバン生まれるような状況ではなくなっています。)

その後は「5匹から増やさないようにしよう」と考え、保護した子猫たちは里親さんを探してきました。

2018年4月、義両親宅に保護猫部屋を用意し、行き場を失った老猫を迎え入れることになりました。当時、推定19歳のロシアンブルーの猫さん。家に慣れるのに3ヶ月ほどかかりましたが、それからは義両親にかわいがられて家族として暮らしました。引き取った当初から重い腎臓病で、補液なども行いましたが、2020年10月に推定21歳のさいごを看取りました。

こね(2019年5月生まれ[推定]、オス)

2019年7月、埼玉県内の知人の会社倉庫に迷い込んだ子猫を保護。3連休前に迷い込んだとのことで捕獲器を用意したものの、体重が軽すぎて扉をしめる仕掛けが動かないことも。結局、3日程度かけて保護。「カッ」と威嚇して噛んでくる攻撃的な性格で、人馴れ訓練が2ヶ月程度かかりました。

保護直後から里親さんを探していましたが、不思議なくらいに全く誰からも連絡がなく、知人などにもあたりましたが候補者はおらず、時間が過ぎていきました。

いしまる家の猫たちと丁寧な顔合わせをするも、もーちゃんの猛烈な攻撃対象に。そのせいか、猫に対する不信感が強くなりました。もーちゃんとの相性が悪く、さまざまな訓練をしていましたが、なかなか改善されず。

2021年4月に「羽田ねこのいえ」への引っ越しを機に、こねちゃんを正式にいしまる家の家族として迎えました。引っ越しのタイミングで、こねちゃんともーちゃん2匹の関係性は大きく改善されましたが、また少しずつ争いが増えています。以前と比べると激しさは控えめになりました。

猫との住まいで参考になる、著書『猫と住まいの解剖図鑑』(エクスナレッジ)を、ぜひ、ご覧ください。